またバスが止まった

「サツキ、ユウト、降りるよ〜!」
「分かってるって、バカ兄。」
「だからひどいって!」

バス停を降りると目の前に校舎。
入試以来の高校

「じゃ、新入生あっちだから」

在校生の兄さんとはお別れ
ユウトと2人でクラス掲示板に

(一緒がいいな…)

地元から進学する人が少ないこの高校は
同い年で同中出身がユウトだけ。
つまり、心細いのだ

「サツキ何組だった?」
「まだ見つけてない…」
「俺、3組だったよ」

1組から順番に見ている私は今2組の途中
そして、3組の名簿に…

「あ、ユウトと一緒だ!」

(え、めっちゃ嬉しい!よかった!)

「ほんと?知り合いがいてよかったわ〜
知ってる?ここ、3年間クラス変わらないんだって」

夢中で頷く私。
…ん?

「知らない…え、まじで?」
「うん、まじ。だから3年間よろしく」

ただただ嬉しかった
ユウトと3年間一緒にいられる

それだけで、周りが明るくなった気がした。