ピピピッ、ピピピッ

「…んぅ…」

いつもの時間。

いつも通り携帯アラームが鳴る。

「ふぁぁぁ…眠い…」

そのまま制服に着替え

ゆるくメイクをする。

メイクといってもリップを塗るだけだ

言ってしまうとほぼスッピンなんだ

え?あり得ない?

別に良いよ、そんなの気にしないから

私はそうゆう女子なの

『咲良ぁー!琉愛ちゃん来たわよぉー!』

あ、来た


「琉愛おはよ、」

琉愛は私の親友

幼稚園の頃からずーっと一緒

「おはよ咲良、今日ってさぁー席替えやんなぁー」

「は、そうやっけ」

席替え…

私の大ッ嫌いな席替え

「うっわ、最悪…」

「ははっ、ホンマ席替え嫌いやねぇ~」

「人生で一番嫌いだよ」

「そんな言うか」

「何で嫌いか知ってるくせに」

「まぁな~」

私が席替え嫌いな理由(ワケ)

それは、

小学校の5年生くらいだったかな

学年で1番人気の男の子と席替えで席が隣になったんだ

そしたら次の日から上履きには画鋲

教科書はボロボロ

机の上には花瓶

しかも主犯がお嬢様ときた

それが毎日毎日続く訳で

もう我慢ならんくて

『小5にもなってそんな低レベルのコトしか出来ひんから男子にも振り向いてもらわれへんのやろ?せっかく頭ええのに性格ブスやと最悪やね、可哀相やな、男子も男子やろ、ずっと見てばっかりでさ、何もやってへんから俺ら悪くないとか思ってんの?はぁー?マジであんたら全員赤ちゃんからやり直したらぁ?』

って言ったらさ

女子が何人か泣いて、先生来て

何故か自分が加害者になったし

んまそのあと誤解は解けたけどさ

そんなことがあったから席替えが嫌いな訳です

「んでさぁー、って聞いてる?」

「え?あ、ごめん」

「だから、今回あの王子様の隣の席は誰だろうね?って話」

「あぁー…絶対なりたくない…」

王子様って言うのは

うちの学校、青嵐高校で人気ナンバー1を誇る男子の事だ

しかもその男子同じクラスな私たち

その男って言うのは…