「バスケ部なのに雪とか関係あるんだ?」 そう言ってジロリと睨むと、智はバツが悪そうにマフラーに顔を埋める。 「沙耶は?これからバイト?」 「うん」 「お、じゃあ電車一緒じゃん」 それは、一緒に帰ろうって言ってくれてるの? なんて聞ける訳もなく、「そうだねー」と不器用な返事しかできない自分に嫌気がさす。