ある二つの王国には古い言い伝えがあった。

あるときに一人の男児が生まれるだろう。
その者は誰おも従えることの出来る力をもっているだろう。
その者はどちらかの王国の王になるだろう。
そして、その者が王になるときもう一つの王国は滅びるだろう。
その者力が目覚めしときはその者が七つの年になりしときである。
  

白の王国と黒の王国はこの言い伝えを信じ、王になる者を探し続けた。
しかし、何年立っても見つけることができなかった。
それでも探し続けている。
そうしなければ、自分の王国が滅んでしまうのかもしれないのだから。
 
それが言い伝えられたときから1000年の時が立っても。
その王国の王族たちは探し続けている。