3年生の教室なんて、
怖くて簡単に行けたもんじゃない
でもアキはすごく楽しそうに
鼻歌なんて歌っている
一つ下の階だったから、
すぐについてしまった。
「どう?いた?」
私は教室を覗いているアキに声をかけた。
その時だった。
アキの返事より先に、声をかけられた。
「誰か待ってるの?」
振り向くとそこには知らない先輩
私が返事に困っていると、
「バスケ部の鈴木先輩って、どの人ですか?
イケメンって聞いたんですけど、
わからなくて…」
アキが素直に答えたからか、
その先輩は一瞬驚いたような顔をしてから
その後くしゃっと笑って
「あの窓際に立ってるやつだよ」
と言ってまた教室に入ってしまった
