「いってきまーす!」
「いってらっしゃいっ!気を付けるのよー」
あぁ、今日は待ちに待った入学式。
私が住んでいるのは田舎町の東町。高校があるのは街中の北山にある、北山高校だ。
この田舎の道を歩くこと40分。それは最寄り駅につく。そこから電車に揺られること30分。駅の目の前には高校が。そう北山高校に約1時間20分でつく。中学の頃同じだった人が来ないような高校を受験したんだ。
あっ。私、8組だ。
そうここは1クラス25人の8クラスらいし。もちろんどの名前も知らない。
―ガラッ。
うるさいくらいにぎわっている。また中学の時のようにならないようにしないと。そう思いながら窓側の1番後ろの席についた。
「ぇ…ねぇ」
「ふぇぇっ?」
極度の人見知りの私はびっくりして変な声が。
前の席の子?そうだよね。どうしたんだろう。
「名前なんていうの?」
「あっ、えっと、え、江野 愛音ですっ。」
「あははっ。緊張してる?あいねちゃん。いい名前だね。うちは板野 留美。」
うわっ緊張してるのバレてる…。
るみちゃんか。素敵な名前。
「あっ、るみってよんでね!愛音ちゃんねぇ。んじゃぁ、あーちゃんっ!」
「る、るみ?」
「そう!あっ。そういえばあーちゃんどこ中からきたの?」
「私は東町の東町東桜高校だよ!」
「結構遠いいね!うちは北中からきたんだ!だから高校に家めっちゃ近いよっ。」
「そうなんだ。いいね!あっ、先生来たよ。」
「ほんとだー。また後で話そっ!?」
「うん。」
良かった。友達出来たかも。