『ウィルスとワクチンは表裏一体なのです。
エスペランが地上の生命をウィルスだと判断したのなら、エスペランが散布したのはワクチンということになるのです』


「そんな屁理屈が!
しかし…世界中に広がった霧を回収するなんて、今更無理だ…」

失望感に、俺はガックリと両膝を着いた。

『しっかりして下さい!
ルシヴァナ達も何とかしようと、世界中に散って対策を練っています。
それとも何かをする前に、何もせずに諦めるつもりですか!?』


珍しくディノウンから出た辛辣な言葉…

『凶との、凶王ファビスとの戦いで俺達が救った世界…
まだ何か、できることが必ずあるはずです!』