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俺達は来た時の黒電話のルートを使って、再び現世に帰って来た。

が、そこには誰も居ない…

俺は白月家から外に出てみた。

エスペランと戦闘している様子も、その気配も無い。


「ディノウン!
リ・シュウ!
ルシヴァナ!
透徹!
蜂姫!
どこに居るんだ!?」

…何か様子が変だ。

エスペランを現世に引きずり出し、最後の戦いを挑むという作戦だったハズだが…?

「もう戦いは始まっているものだと思っていたが…
静か過ぎる」


「ぅ…ん…
あ…、ウノサス…」

ようやく俺の姫様が目を醒ましてくれた。

「おはよう、ラシス。
電脳世界から帰って来たぜ。
だが…」

「みんな、居ないの?」


静寂の中、ディノウンからテレパシーで通信が入った。


『ウノサス!
エスペランが…
エスペランが暴走を!』