……………
………

(…サス)

まだ完全に意識は消えていないのか、俺の頭に誰かの呼び声が響いた。


(ウノサス…)


くそ…
身体が思うように動かない。

誰かの呼び声は、耳でハッキリと感じ取れるのに…


「起きろっての!
このヘナチョコ魔神!!」


パカーン!


金属バットで硬球をジャストミートした時のような快音が、俺の精神を一気に深淵から引っ張り揚げた!

「ってー!!
何しやがる!!」

俺は反射的に殴った相手の胸倉を掴んだ。


ムニ


…俺が掴んだのは、「胸倉」じゃなく「乳」だった。