眼下の町並みは既に消え、俺の行く先には無限に広がる地平線。


果てしない擬似世界の彷徨…

しかし時間には限りがある。

いつまでもウロウロしている場合じゃ無いのは分かっている。


分かっているんだ。
けど…

(何とかしなければ…)


この電子の荒野に入ってから、なぜかアーサーとの連絡も途絶えてしまっていた。

「う………」


ドザ


俺は孤独と焦燥と疲労から、その場に倒れ伏せた。

(このまま…
逝くのか………)


景色が暗くなってきた。

身体が重い。


(みんな…
すまない………)


そのまま俺の意識は、混沌の闇へと沈んで行った…