ブランコに二人で腰掛けるのが懐かしく感じた。 それでも彼女は 「久しぶりに来たのに久しぶりって感じがしない」 そうつぶやいていた。 正面から見て右側が彼女、 左側が僕。 それぞれの定位置になっていた。 街灯が薄明るく僕たちを照らしていた。 ジャケットを貸していた僕は少しうずくまった。