公園のブランコに二人で腰掛ける。 彼女がブランコをこぎだすと、 ギーコーギーコー と、耳障りな音が鳴り響いた。 「裕太は夢ってある?」 「え?」 「将来の夢!」 「あんまり考えたことないかな」 嘘だった。 本当はプロバスケットボール選手になりたかった。 日本の小さなリーグで活躍する選手に憧れて抱いた夢だった。