『なに考えてるんだよ……っ!
こんなことをした椿だぞ!

目を覚ましたら、次は確実に殺される!
早くここを出よう…っ!』



















だから、逃げられないのよ
コイツは、ホントに分かってない

椿の恐ろしさを……


今のうちに消しておく方が安心なの



あっ、そうだ…!



















「ねぇ、元晴………
お願いがあるの…!」




『ど、どうしたの……?』



















私は、元晴に抱きついて元晴を見上げた
元晴は、そんな私を見て動揺している様子だった


















「椿を殺して……っ!」




『えっ……!?』



















コイツが椿を殺せば……

私が自ら手を下すことはない


警察に捕まっても、元晴が殺ったのだから私は軽い罰を受けるだけ





さあ、元晴……

私のために椿を殺して?



















『そ、そんなこと出来…………』






「このままだと絶対に椿は、また私を捕まえて殺すかもしれない……っ!

元晴も危ないだよ……っ!
私を逃したんだから、椿は元晴も狙ってくる!


私……っ、元晴が死んだら……
どうすればいいの……っ!」






『………っ…!』



















私は、涙を流しながら元晴を抱きしめた



















フッ………

これで、元晴は完璧に私に堕ちた


早く椿を殺して!

















『わ、分かった…よ……』





「あそこにナイフが置いてある
あれで…………」





『本当にいいんだね……?
自分のお姉さんを殺しても……』





「椿が死なないと、私たちに未来はないんだよ!?

元晴、私は元晴が好き!
お願い、一緒に生きよう……っ」



















早く殺してよ!
いつまでもこんな場所にいたくないの!

早く殺して!