私を抱き締める総の体が微かに震えている。



少しすると、総はゆっくり離れた。


またのんびり歩き出すと、さっきより暖かい雰囲気が私達を覆っている気がした。


歩いている途中、いつものドッグランに着いた。


「カイ、ハル、遊ぼっか!」


ポケットに入れていたボールを取り出して二匹に見せた。


すると、二匹は尻尾をブンブン振りながら喜んでいる。


ドッグランに入ると、土曜日だからか人が多い。


犬を連れている女の人は総を見て顔を赤く染めている。


だけど、総は鬱陶しそうにしている。