思い返してみれば、きっといつもと変わらない日常だった。


学校が終わって家まで、あともう少し、というとこらまでは。


鞄を持ちながら歩いていると、道の端に男の人が座り込んでいた。


その人はとても苦しそうに、息をしながら座り込んでいる。


「大丈夫ですか!?」


慌てて駆け寄り、顔を覗き込むとどうやら熱があるらしい。


額に触れてみるととても熱かった。


このまま放って帰ることもできないし…っ。


連れて帰るしかない!


「頑張って下さい‼すぐに家に着きますから‼」


肩に体をいれて精一杯持ち上げた。


熱があるからか力が入っていないようで、とても重い。


引きずるようにして家まで連れ帰った。