私はあなたに恋をした

「わっ！！」



「そんなに毎日校庭見てたら気づかれちゃうよ。今日は俺とのんびり遊ぼうよ」



床に座り込む煉の隣に強引に座らされた茜は煉をジッと見た。



「ん？俺の顔に何か付いてる？」



「煉ってさ、友達いないの？いつも私のクラスに来てるけど……」



「……」



幼稚園からの付き合いである煉は小中高と今までずっと茜と共に行動することが一番多かった。
部活のない日は必ず共に帰宅して、それ以外の日もこうして一日に一度は茜のもとへと顔を店に来る。
気の置ける友達の一人もいないのかと心配している幼馴染に煉は微妙な顔をした。



「お前な、いい加減……」



そこまで言うとドタドタと大きな足音が廊下に響き渡った。
その足音はどんどん茜と煉のいる教室の方へと近づいてきている。
煉は素早く立ち上がると自分の荷物を引っ掴んで茜に焦りながら言った。