バランスを崩して再びおじさんの方に体が行ってしまう。




でもおじさんにぶつかる寸前、誰かに腕を掴まれた。




え!?だれ!?




「大丈夫?こっちおいで」




壁際にいるその人は、わたしの身体を引き寄せた。




同じ学校の制服だ。




黒髪短髪で端正な顔立ちをしてるいわゆるイケメン。




肌がこんがり小麦色に焼け、片耳にはシンプルなピアス。




「あ、ありがとうございます」

「ううん、なんか危なそうだったから」




そう言うその人の笑顔は、




大人っぽくて余裕のある雰囲気とは違って、




ひまわりみたいにかわいかった。