3、4週間たった


たまに進行が遅い事以外何も問題なく描いていた




花言葉が“感謝”の花


“永遠の感謝”って花言葉の花もあったな


“思い出”や“思いやり”とか


そこらへんの花言葉がある花をたくさん描いていた



「よし、完成!

あとは束ねたら終わりだっ」



「お疲れ

表紙は何にすんの?」


「ピンクのカーネーションだよ

花言葉は……


“あらゆる試練に耐えた誠実”


女手一つで病気の私を支えてくれたお母さんにぴったりじゃない?


きっと苦しかったこともあったと思うんだ

それを全く私に感じさせずにいてくれた事

ずっと“ありがとう”って言いたかったんだ


だからこの機会に

表紙に飾ろうと思ったの」



優しい目をして鈴菜は言っていた


「あとね……


お母さんの誕生日が5月10日なんだ

その日の誕生花がピンクのカーネーションだったの

すごいよね」




よかったな


大好きなお母さんに伝えられそうで


でもきっとおばさんは気づいてると思う。


おばさんも鈴菜の事が大好きだから



僕に毎日鈴菜に会ってやって欲しいと言ったのもおばさんだ。


鈴菜が弱みを見せるのは柊也君の前だけだからって



僕は元々毎日御見舞に行くつもりではあったけど


鈴菜が迷惑がらないかなってちょっと迷ってたんだ。


おばさんがこう言ってくれたおかげで僕の日常は出来上がってる。


僕もおばさんには感謝だな