「見苦しいところをお見せしてしまって申し訳ございません。」



もう恥ずかしさで死にそう。


てか死んでもいい。


ほんとに恥ずかしい。



「あ、いえ、大丈夫です。」



お互い恥ずかしくて何もしゃべれない。


気まずい……。


もう恥ずかしい。


帰りたい。


帰ろう。




「あの……、では失礼いたします。」




そう言って帰ろうとした時、兵藤くんがものすごい勢いで近づいてきた。


腕をがしっとつかまれた。




「さっきのはなんだったんですか?」




すごく気になっているのか腕の力が強い。


やはり見られていたか……。



「あれは……、気のせいですよ。あはは。」



自分でも苦しい言い訳だと思う。