「じゃあさっきのことみんなに言いふらしますよ。」
うっ……、それは困った。
「きのせいだったらべつに構わないですよね?」
やられた!もうこれは観念するしかない。
「絶対に誰にも言わないでよ?」
素の口調で言う。
「ハゲクソジジィって言ってたこと?」
兵藤くんがにやにやして言った。
「とりあえず全部!」
「うーん、じゃあさ、いろいろ教えてよ。本当の如月さんのこと。」
「わかった。でももう暗いし……。」
日が傾いてきている。
門限は6時半だからそろそろ帰らないと。
「じゃあ帰りながらでいいよ。」
兵藤くんが言った。
え、帰りながらって、一緒に帰るってこと?
それってカレカノ的な感じの人たちがやることなんじゃ……。

