優しく頭を撫でながら言うと
「…わ、かった…」
泣きながらも必死に頷く男にふっと笑う。
「良い子だ」
笑顔のまま男が泣き止むまで頭を撫で続けた。
「ったく…泣き疲れて寝るとか子供かよ…」
散々泣いて泣き止んだと思ったらあたしの太ももで寝始めた男に溜息を吐く。
所謂膝枕をしながら男の頭を軽く撫でると
「ん…」
小さく声を出して身動ぎした男はあたしの浴衣を震える手で強く握ってきた。
「…はぁ…仕方のねぇ奴だ…」
浴衣から男の手を外して男を抱き上げる。
肉も筋肉もついていない男は異常に軽く、あまりの軽さにあたしの眉間には皺が寄った。
「食わせて運動させるか…」
そうでないと普通の生活はまずできないだろう。

