「お前なんかあの子の弱みでも握ってんのか???」


「弱み…」

そう言われればアレは弱みになるのだろうか…





回想。昼休み屋上にて


「いいか、付き合ってやるんだから私がアニメ好きって事ばらすんじゃねぇぞ????」


なんでこの人は勝手に弱み晒して、こんなに強気なんだ????訳が分からん



「バラしたらただじゃ置かないからな!」

そう言うと彼女は俺に背を向け

じゃあな!っと言って屋上をあとにした。


そして現在に至る


「…まあいいや、これ学園の連中に知れたら
お前やばくね?」


確かにやばい。彼女はこの学園きっての美人

学園生の殆どがそのファンクラブに入るほどの絶大の人気



打って変わって俺はクラスで根暗としか知られていないタダのモブに過ぎない。



そんな彼女と俺が認められるわけが無い。



大体、彼女が彼氏を作るたびにファンクラブが告白した男を潰すぐらいの勢いだ。



当時俺達が1年の時それがあまりにも酷すぎたせいで
"郷愁紗栄子はみんなのモノ"と訳の分からない規則がついたという。







そんな俺が彼女とやっていけるわけがない