信長さまは、妖の事を知っていた。 戦国時代には、当たり前にいたんだろうか。 だから、慣れてるの? だから、戦うの? わからない。 信長さまは、腰の刀を改めて抜き去ると妖に向かって振り下ろす。 一本、一本と妖の触手を切り落としていく。 切り落とされた触手は、跡形もなく粉になって消えていった。 戦国武将ゆえか。 刀の扱い方、身のこなし方はさすがこなれている。 無駄のない動きに、容赦ない斬りこみ。 妖は、あっという間に消え去った。 すごい・・・。 そんなちんけな言葉しか浮かばなかった。