「これから、その跡地の方へ行ってもらう。班ごとに5分遅れで出発して、目的地に到着後渡しているカメラで石碑の写真を撮ること。後から建てられたものと、従来あるものとあるからその両方だ」
「はぁい」
「じゃあ、まず1班から」
私たちがその1班。
6人グループで移動する。
しおりを開くと、現在地と目的地に大きく印が付けられている。
こうして見るとなかなか遠そうだけど。
「じゃあいこうか」
班長である浮田くんが仕切ってくれる。
頼もしい。
「織田信長って、家来の人に裏切られたんでしょ?」
「・・・そうだったっけ?」
「うん。そういう時代だったんだろうけど、悲しいよね」
歩き出して、やよいがそう話す。
確かに、そう言われてみると悲しいことだよね。
自分の味方に裏切られたってことだもんね。


