「今日は、ありがとう」
「え、あ、ううん・・・。お母さん、デリカシーとかなくてごめんね」
帰り、近くのコンビニまで見送りに出ると、瀬名くんにそう言われた。
なんか、変な感じ。
「・・・いい親御さんだね」
「そうかな・・・。いつも放任だし、私の事可愛くないのかな、とか思ってたけど・・・。でも、聞いたことなかったこと聞けたし。瀬名くんのおかげだね。ありがとう」
「親の気持ち・・・。なんか、説得力あった。・・・俺の親も、あんな風に思ってくれてたのかなって」
「・・・うん!そうだよ!絶対そうだと思う!お母さんだけじゃなくて、お父さんだって!」
「親父は・・・、どうかな・・・」
瀬名くんと、お父さんとの間にある溝は、なかなか埋まらないのかもしれない。
でも、少しでも、お互いに歩み寄れれば・・・。
「でも・・・。母さんが俺の幸せを願ってくれてたとしても・・・。やっぱり、妖の事は許せない。復讐を遂げたいって気持ちは、やっぱり消えない」
「うん・・・」
「それでも・・・。もしかしたら別の道もあるのかって・・・。思えた」
瀬名くん・・・。
そう思えた事だけでも、進歩だよ。
「あんたが、いてくれたからかも」
「え・・・」


