「いらっしゃい。友だちっていうから誰かと思ったら、まさか男の子とはねぇ」
「と、友だちの瀬名夾くん。友だちだから!」
「お邪魔します」
瀬名くんは、特に動揺する様子もなくいたって冷静。
なんか、悔しい・・・。
お母さんは、なんだかニヤニヤと含み笑いを浮かべてみてるし。
「男の子なら言ってくれたらもっとお肉料理増やしたのに」
「あの、お構いなく」
「フフ、大丈夫よ。さ、夾くんもすずも、手を洗ってきなさい。すずは、配膳手伝ってね」
「うん!」
さばさばしたお母さんは、こういう時助かったと思う。
瀬名くんも、変に気を遣わなくてすんでるみたいだし。
配膳を済ませ、食卓に座る。
お父さんは仕事で遅くなるから3人の食卓。
「夾くんは、すずと同じクラスなのかしら?」
「うん。クラスメイトなの」
「この間、事件に巻き込まれた時の彼よね?」
「あ、そう」
「あの時は、本当にありがとう。ちゃんとお礼したかったから、よかったわ」
「・・・いえ、俺は何も」
瀬名くんは短くそう答えると顔を俯かせた。


