どれくらい、そうしていただろう。
数分にも、数時間にも思えるその時間は。
瀬名くんの呟きにより幕を閉じた。
「あんた、いい匂いする・・・」
「――――へ!?」
想いも寄らないその発言にギョッとして顔をのけぞると、目元の赤い瀬名くんと間近で目がかち合った。
ドキン、と高鳴る胸に、自分がいかに恥ずかしい発言や行動の数々をしていたのかと思い至り顔中に熱が集まる。
無意識に、夢中で、なにも考えてなかった。
私、なんて大胆なことしちゃったんだろう・・・。
「・・・シャンプーとかの匂いかな・・・」
「い、いいから、そういうのは!気にしないで!」
言った本人は、全くなにも思っていないようで、匂いの元を推理している。
瀬名くんって・・・、鈍感というか、天然というか・・・。
無意識にそういう事言うって、ものすごく罪だと思うの。
「・・・はぁ。てか。ほんと、あんたにこんな姿見せたくなかったんだけど。どうしてくれんの」
「どうしてって・・・。私は嬉しいよ。瀬名くんが私に少しでも心を開いてくれたって思って」
「・・・バカなの?」
瀬名くんの口の悪さは相変わらずか。
でも、最初より少し余裕も出てきた気がする。


