「身体、どっか変なところとか痛いとこは」

「・・・ない」



身体を動かしてみるけど、痛いところも違和感もなかった。
それに、注射器で何かをいれられたことは覚えてるけど、その後体がカッと熱くなって、その後の事は全く覚えていない。

溜めた妖気だと水原先生は言っていたけど・・・。




「本当に、浄化したんだ」

「浄化・・・」




私に備わった浄化の力。
それが、私を護ってくれたの?

そもそも、その力の事を水原先生は知りたがってたみたいだし。
水原先生が言う実験は、成功したってことなのかしら。




「あ、そうだ、信長さまは・・・?」

「近くにいないのか?」




あの教材室には入れないような仕掛けがされてあったみたいだし。
中に入ってから信長さまの姿を見ていない。

保健室を見渡してみたけど、信長さまの姿はどこにもなかった。