「・・・あれ、ここは・・・」



目を覚ますと、そこは保健室のようだった。
パチパチと数回瞬きをしてあたりを見渡す。




「目が覚めたか」

「瀬名くん・・・?」



えっと、何があったんだっけ。
そう考えてハッとした。


そうだ、私。
水原先生のところにいって・・・。


その時の恐怖が一気に蘇り体が震えた。



「あんた、バカなの?」

「っ」

「あんな危険人物のところに一人で乗り込むなんて、バカとしか言いようがないよね」

「・・・う、」




言い返せない。
今更ながら、本当にバカだった。

話しても無駄だったことくらい、散々わかってたはずなのに。

でも、なにかしたかったんだもん。
ジッとしていられなかった。



「瀬名くんが、助けてくれたの・・・?」

「助けたっていうか・・・、あいつをちゃんと止められなかったから。助けたとは言わない」

「でも、来てくれたんだね・・・、ありがとう」




やっぱり瀬名くんて、優しい。