復讐なんて馬鹿げてる。
そんなことをしたところで、戻ってくるものは何一つない。


きっと、母さんも・・・そんなことは望んでいない。




いつだって、俺の幸せを願ってくれていた人だから。




わかってる。
そんな事は痛いくらい。



でも。
それでも。



抑えられない感情が。
なにもできなかったあの時の俺が、逃げることを許さない。




俺には力があるのに。
なぜ使わないのかと。

それは、復讐のために与えられたものなのだから、と。




カタカタ
なにか物音がして顔をあげる。


突然目の前に髪がひらひらと舞いあがった。



誰もいないのに貼り付けられた様に空中で止まったそれには達筆な字が書かれてある。



「は・・・?読みにくいんだけど・・・。霊体に・・・なれ?」




なんだよ、それ。
てか、誰?