「この刺繍、誰がしたの?お手製でしょ?すごく上手」
「・・・母親」
「お母さん?そっか、こういうの得意な人なんだね」
こんな風に刺繍してくれるなんて、瀬名くんが愛されてた証拠だね。
でも、お母さんはいないって・・・。
「瀬名くん、もう帰るんだよね?一緒に帰ってもいい?」
「・・・勝手にすれば」
「瀬名くんの事、聞いてもいい?」
聞きたい。
知りたいよ。
私があの時であったハンカチの彼が、瀬名くんだって確信を持ちたい。
だから、瀬名くんになにがあったのか知りたい。
それだけじゃない。
「瀬名くんが、妖を追ってるのも、なにか特別な想いがあるの知ってる。どうしてそんなにも、妖を憎んでるのか、危険を冒してまで戦ってるのか。そろそろ教えてほしい」
「・・・」
「それと、そのハンカチの事は、何か繋がる?」


