｢・・・なんで俺、こんなとこいんの｣

｢あ、気づいた？瀬名くん｣

｢瀬名、無事か？｣



はせちゃんの膝枕で目を覚ました瀬名くんは案の定顔を青ざめ慌てて起き上がった。




｢瀬名くんは、怪我してないの？｣

｢・・・そんなへましてない｣

｢小僧、言うな｣

｢信長さま、もう聞こえてないですよ｣

｢チッ｣




あからさまな舌打ち！
聞こえてないけど。




｢・・・俺は、帰る｣

｢あの、また明日話しよう。気になることも・・・｣

｢俺は慣れ合いも協力もしないと言ってるだろ｣

｢でも｣

｢しつこ・・・｣




立ち上がった瀬名くんが歩き出そうとした瞬間、グラッと身体が傾いてその場に倒れこむ。
慌ててはせちゃんがその体を支えたけど、瀬名くんはぐったりと気を失っていた。



｢瀬名くん！ちょっと、瀬名くん！？｣