「え、こ、この人」
信じられなくて指を指してみる。
やよいはその指の先を見るけど、その視線はその男の人を通り過ぎているように思えた。
「・・・ごめん、誰?」
顔が青ざめる。
見えてはいけないものなんだ。
誰なのか知らないけど。
あれは、この世のものじゃないの!?
霊感なんかあったっけ!?
今までそんなの、見たことないよ。
これ、どうしたらいいの。
南無阿弥陀仏!
お願い!
消えて!
心の中で叫ぶ。
消えない・・・。
「も、もう写真撮った!?早く集合場所に行こう!」
こうなれば、この場所を離れるしかない!


