何度、生まれ変わっても~幕末の時代~

~赤夜side~

「まさかお夏さんがここの下女をするなんて驚いたよ」

私は今日入隊したお夏さんと話していた。

「私はただ赤夜さんに恩返しがしたかったんです。それで入隊しました」

恩返し……?

「あっ。もしかして覚えてませんか?」

いや覚えてはいる。

だけどそれは……。

「友達になるっていう事じゃなかったっけ?」

「そうなのですが、それじゃぁ私の気が収まらなくって……」

なるほどね。

まぁ、そうだね。

お夏さんみたいな人はそう思うだろうな。

「あの、赤夜さん……。お聞きしたいことがあるのですが……」

「何?」

お夏さんは周りをキョロキョロ見てから私の耳にこう囁いた。

「赤夜さんって女の方ですよね……?」

っ!?

何でそれを!?

あぁ~でも女同士だからか……。

そして私も彼女の耳に囁いた。

「そうだよ。だけど皆には秘密ね」