潤弥さんでも分からない事は僕達にも分かるはずが無い。

だけど、もう華さんと雫鳴さんには会えないという事は理解していた。

「赤夜ちゃん? 大丈夫か?」

永倉さんが言った。

赤夜を見ると彼女は小刻みに震えていた。

「だ、大丈、夫……」

辛いのだろう……。

僕はそう思った。

両親を目の前で殺されたのだから……。

「君達の目的は何なんだ?」

「それは……」

「西松院青勇(セイショウインセイユウ)を殺す事……」

潤弥さんが言おうとしたら、赤夜が間に入ってそう言った。

「西松院?」

土方さんが言うと赤夜はコクリと頷いた。

「それが私達が旅をしている理由でもあり、目的でもあるんです」

そうだったんだ……。

あれ?

赤夜、息が乱れてない?