~沖田side~

「というのがあの時の事だ」

とても悲惨な話だった。

僕達はあの時村に行き、あの状況を見た。

雫鳴さんと華さんの骸もあった。だけど理解出来ないことがひとつある。

「僕達はあの時貴方達の骸を見ました。二人は死んだと考えていたんですが……」

そう。

あの時潤弥さんと赤夜の骸があった。

「きっと母上だろう。術で幻覚を見ていたんだ」

「何故そんな事をする? 必要ねぇだろ」

土方さんは腕を組みながら言った。

「それは俺にも分からない」