~赤夜side~

宿に帰ってきて兄さんが突然こんな事を言った。

「明日人に会うぞ。何処にも行くなよ」

「え!? 嫌だよ!! その人人間でしょ!? 私絶対に嫌だよ!?」

私は否定をしまくった。

誰かも知らない人間に会うなんて御免だね!!

「ダメだよ。絶対に来てもらう」

口に出してはいないけど、今ので意味が分かった。

〈来ないなら二度と甘味処には連れていかないからな〉

こういう事だ。

「分かったよ。その人間に会えばいいんだろ?」

兄さんニッコリしていた。

「分かればいいんだよ」

こういう時は兄さんにはかなわないなぁ。

明日行けばまた沖田に会えると思ったのに……。

「今日はもう寝なよ? こっそり出かけてるつもりだろうけど、虎舞(コム)と羅无(ラム)から聞いてるからな」

アイツらー!!!!!

今度半殺しにしてやる!!

私は心にそう誓い眠りに入った。

~side end~