何度、生まれ変わっても~幕末の時代~

俺はそう言って虎舞さんの近くに座った。

「ほんと……に……きてくださったんですね……」

涙を流しながら虎舞さんは言った。

それもとても嬉しそうに……。

「先輩に……言わなきゃいけない……事があるんです……。この命が……尽きる前に……」

「そんな事を言うな。一緒に赤夜を救うのだろう……?」

虎舞さんは首をゆっくり横に振った。

「私には……もう出来ません……。だから貴方に……貴方に……赤夜さんを……頼みたいのです……」

さっき言った言わなきゃいけない事とはかの事か……?

「山崎……先輩……。私は……貴方が……好きです……」

は……?

「先輩が……赤夜さんに……想いを……抱いている事は……わかって……ます。それでも……最後に……伝えたかった……」

「虎舞さん……」

虎舞さんは微笑みながら涙を流して言い続けた。

「好き……です……。大好きなんです……。先輩に……出会えて……再開できて……本当に……よかった……」

虎舞さん……。

いや……。

「茜……」

虎舞さん……茜に聞こえるか聞こえないかぐらいの声で言ったのに茜は先程よりも涙を流していた。

「うれしい……です……。夢……みたい……。やま……ざき……せ……んぱい……。う……うん……すす……むさん……。最後に……羅无……あお……いを……おねがい……します。また……何処か……で……会いましょ……。それまで……さよ……な……ら……」

最後にそう言って茜は笑ったままこの世を去った。

「あか……ね……」

涙が出た。

そして今になってやっと分かった……。

あの胸の高鳴りの意味を……。

「茜……。今更……今更気づいたよ……。俺も……お前が好きだ……」

そう言っても返事はない。

だからもし生まれ変わったら……お前にこの想いを伝える……。

絶対にお前を見つける……。

それまで……しばしの別れだ……。

茜……。

愛してる……。

~side end~