何度、生まれ変わっても~幕末の時代~

「すまない。俺は鈴宮緋斗という」

鈴宮……。

この名字を聞いた瞬間僕は胸を締め付けられるように痛かった。

別人だ。

彼女と同じ名字でも名前が違う。

僕は緋斗君に微笑みながら言った。

「緋斗君ですか。良い名前ですね」

すると、緋斗君の顔が赤くなっていた。

え?

もしかして、照れてる?

褒めただけでこんなになるんなんて、彼女と一緒だなぁ。

「なぁ、沖田。俺達って昔どっかで会ったことないか?」

僕たちが?

「君もそう思いましたか? 僕も同じことを君に言おうと思ってたんですよ」

そう言うと、緋斗君は驚いていた。

……。

僕は、沈黙が耐えきれずまた夕焼けを見た。

暗くなってきたなぁ。

……。

暗く……?

「あっ!!!」