~土方side~

潤弥の野郎赤夜の事になるとよく周りが見えてね事があんな……。

「歳三。潤弥だ」

帰ってきたのか?

「入れ」

俺がそう言うと潤弥と烝が入った。

「土方さんすみません……」

いやいやいや。

烝?

何に対して謝ってんだ?

「歳三今だけは見逃せ。赤夜を探すためにも」

待てって。

話が見えない。

主語を言え。

主語を。

「入ってくれ」

潤弥がそう言うと三人の男が部屋の中に……!?

「お、おい!! そいつら……!」

「さっき言ったろ。“見逃せ”と」

この事か!!!

主語を言え!!!

何の事か分からなかったぞ!?

「新選組副長土方歳三ですね。私は桂小五郎と申します。こちらが坂本龍馬。そして見るからに馬鹿で阿呆なのは高杉晋作です」

「ちょぉぉ!? か、桂さん!?」

なんかこいつ腹黒か……?

「すまんなぁ、副長さんよ。ここは休戦としねぇか?」

坂本か。

「お前らと赤夜との関係はなんだ?」

「前に赤夜さんと潤弥さんに助けていただいた事があるのです」

俺が聞くと桂は直ぐにそう言った。

「歳三……。頼む……。赤夜を見つけ出すためなんだ……。たった一人の家族なんだ……」

はぁぁ!!??

ちょっと待て!!!!!!

「お前!!! 何してんだよ……!!!」

潤弥は土下座をしていた。