｢すみませーん｡お団子十個下さーい｣

｢あいよー｣

私は鈴宮赤夜(ｽｽﾞﾐﾔｱｶﾔ)｡

私は甘味処でお団子を頼んだ｡

本当はもっと食べたいんだけど……｡

｢赤夜はよく食べるね。飽きないの?｣

今言ったのは私の兄の鈴宮潤弥(ｽｽﾞﾐﾔﾐﾂﾔ)｡

兄さんは優しくってとても頼りになるの｡

｢へーき｡折角食べるんだもん｡食べたい時に食べないとね｣

私が言うと兄さんは苦笑いをしていた｡

お団子が来るのを待っていると周りがざわざわしていることに気がついた｡

｢騒がしいな｡すみません何かあったのですか?｣

兄さんは､町の人に言った｡

｢浪士が騒いでるんだよ｡相手は女と子供だとさ｣

それを聞いた私は立ち上がり兄さんに言った｡

｢ちょっと行って来る｡お団子来たら置いといて｣

兄さんはため息をついた｡

｢力だけは使うなよ｣

そんなの分かってるよ｡

私は､頷きその場をあとにした｡