【完】音にならない“好き”をキミだけに。






次の日の朝、席に座って1時間めの準備をしている佐倉の元へ行く。


「敦弥が4人でお弁当食べないかって言ってるけど大丈夫?」


「大丈夫!!嬉しい」

……笑顔の佐倉にとことん俺は弱い。

「じゃあ、昼休みにね」

「…か、加賀谷くん!」

「なに?」

「忙しくなかったら、もう少しだけ話しませんか?」


あーあ、もう。

本当に可愛すぎだよ、佐倉さん。

その言葉、絶対俺以外の男に使うの禁止だからね。

100%の確率で惚れられちゃうからね。

あとさ、俺にも使用禁止にしようかな。


……嬉しいけど、ニヤける顔を抑えきれない。


でも、やっぱり使用禁止にすると佐倉がそう思ってくれてんのに話せないのは嫌だから、使用は許可します。