「真白くんは素敵だね」

「え?なんで?」


「だって、わたしに、


音にならない“好き”をくれるから」


いまいち理解の出来てない俺に、楓生は笑顔で続けた。


「好きって言葉に出す以外にもたくさん方法はあって、手を繋げばその手から真白くんの好きが伝わってくるの。抱きしめてもらった時は、その腕の中でわたしのこと好きでいてくれるんだなぁって実感できるんだ。


他にも、音にならない、言葉じゃない好きを真白くんはたくさん、たくさんわたしにくれるよね」


それは当たり前の事でしょ?

好きなんて、言葉にする以外にもたくさん方法はあるんだから。


「でも、それでも、ちゃんと言葉に出して好きって伝えてくれるから。だから、わたしは胸を張って真白くんの隣にいられるんだ」