「好きだよ、大好きだ…」 わたしの左耳の近くで、そっと呟くように言葉を放った加賀谷くん。 加賀谷くんの声は優しくて、ドキッとする。 「ありがとう、佐倉」 “ありがとう” その言葉はわたしが伝えるべき言葉のはずなのに、加賀谷くんはしっかり伝えてくれる。 わたしからも 「ありがとう。大好きです」 これからも隣にいたいな———