「「「...」」」

女子がいなくなった幹部室は静まり返ってる。

「...瑠衣、そこの漫画取って」

「...」

「瑠衣?」

「え?あ、なに...」

瑠衣...なんかあったのか...
俊介の言葉も耳に入ってなかったみたいだし

「漫画...取って欲しかったんだけど、なんかあった?」

「...いや。......
あ、龍也...悪かったな」

「あ?あ、あぁ。」

あのこと気にしてんのか...
美緒は知らないけど、瑠衣は美緒に惚れてる
付き合った当初はライバル意識されてた。

きっと、さっきも俺らの付き合ったきっかけなんて聞かされて嫌だったんだろうな。


幹部の皆はそれを知ってるから、
今の意味を察したのか
空気を読んで
めちゃくちゃ大人しくなった。

「ったく、二人とも女の趣味悪ぃなあ」

その秋人の言葉で俺と瑠衣の視線はそっちへ。

「「あ?」」

二人分の圧力

「え?いや、だってよ
あんな純粋なんて相手にするのが難しすぎるだろ。
もっと、こう。男慣れしててさ、男がして欲しいこと分かってる女ってのが1番いいと思うぜ」

ピアスだってジャラジャラだし、ネックレスだって三つも付けてて、
髪も、薄い赤。
そんなチャラ男が好むのは男慣れした奴なんだろうな