思いに乗せて~大好きな人~

結局、拓夢は一休みしてから帰るとかで、今はコーヒーを飲んでる。

コトッ...

「...それで龍也はいつになったら暴走族を辞めるんだ。」

茶を飲んでた親父が静かにカップを置き聞いてきた。

また、それかよ。
会ったらそればっかり

「はぁ。暴走族にも引退シーズンってのがあんだよ。
高校を卒業しても続けるつもりは無いし、拓夢が引退した時期と同じ時に辞めるつもり。」

ちょっと腹たち気味に言った。
だって、会えば引退の話。
何回同じことを言えば気が済むのか...

「そうか。
父さんとしては一刻も早く辞めてもらいたい。」

は?意味わかんねぇ。
俺のことを親父にどうこう言われる筋合いはないのに。

「親父の名が汚れるからだろ?
で、親父のとこで働け。ってか?
拓夢といっしょに」

「それ以外に父さんが辞めてほしい理由があると思うか?」

ずいぶん正直だな

「ははっ。無いな」

「...」

「でも、俺はあの病院を継ぐ拓夢の跡取りになる気も、あそこで働く気もない。

俺と拓夢は違うんだ。拓夢が許可したことを俺も許可するなんて思わない方がいい。」

「結構言うじゃないか」

「ちょ、龍也。
普段の龍也はこんなんじゃないんだけどさアハハ」

隣で俺をフォローしてる拓夢。
そりゃそうだ。
親父以外のやつにこんなしゃべり方はしない...はず。
とくに美緒には。