思いに乗せて~大好きな人~

「あ、今如月のこと考えてた?」

「べ、別に」

「素直じゃないなー」

私が照れ隠しでイヤホンを耳に指そうとした時、


「今日こそ告れよ?龍也」

なんて声が聞こえて、

あぁ、龍也好きな人いるんだ
とショックを受けたのは言うまでもない。


「つーいたー!!!」

やたらテンションの高い愛華と、龍也の好きな人が気になる私の温度差はめちゃくちゃ激しい。

「美緒?
ほら、楽しもう!!」

「え?あ、うん」

生返事したけどやっぱ全然と言っていいほど楽しめなかった。





「はぁー。温泉気持ちよかったー!
ね?美緒」

「そうだね、あの白いミルク風呂とか良かったよね」

「だーよねー!
就寝時間なるまで探検でもしない?」

「あー。うん、いいけど」

「じゃ、行こっか」

髪が半乾きのままでるとかなり寒い