「...お前にはアイツの良いところ、分からなくていい」

これ以上あいつの魅力に惚れるヤツが増えるのはゴメンだ。

「...独占欲強い彼氏だな。
大丈夫。大丈夫。
俺、彼女いっぱいいるし間に合ってるから」

うぜぇ

「ま、お前みたいなチャラ男にはあいつは似合わない。
龍也みたいなのが良いんだろ」

どこか遠くを見つめてるような優しく辛そうな顔でそんな事を言う瑠衣に何も言い返せなかった。

ーーーーーーーー

ガチャ

「ご飯出来たよ!」

お盆に飯を乗せた美緒と井上。

「おぉ!オムライス!」

洋装、性格、趣味共に子供っぽい真司が食いつく。

「へへ、真司くん、オムライス好きだもんね!」

「うんうん!
ありがとう!美緒!」

ニコッと犬のように笑う真司に、
天使のような笑みを返す美緒。

無性に腹立つ。


「「「いただきます」」」

カチャカチャとスプーンと皿の交わる音がやけに響く部屋

「うまぁぁぁい!!」

栗色の髪を揺らしながら叫ぶ真司。

「流石純粋は料理も、うめぇよな。
いつも思い知らされるわ」

とドヤ顔でカッコつけてる秋人。

「うん、やっぱ美味しいわ」

と瑠衣。

そして、

「ぱくぱくパクパク」


ひたすら食べて、感想を述べる暇さえ無さそうな、俊介。

と...

「ん、あーん!早くー健二!」

と、「あーん」要求中の井上と
それに答え、

「はい、あーん」

と言ってる健二。

いちゃつくなら他に行って欲しい