血の雨があがればそこに立つのは死に神と謳われる少年。屍の上にいる少年は光の無い黒い瞳で、何かを求めるように彷徨っていた。
戦いがなければただの子供となりはてる少年は血生臭さと、殺戮に汚れた手を頭に焼き付けている。浴びた血は身体に染み込み、死者の呪いに身を縛られている。
迎入れたのは死に神を飼う軍の上級兵で、手錠と足枷で動きを奪い捕らえた。
血の雨を浴びた後は、暗く閉ざされた闇の牢獄。蝋燭の灯さえない監獄。わかるのは広さと、ドアが閉まっている位置のみ。この闇が死に神を育てる養気としているのだろう。
次第に闇は濃くなり、自らの意思を飲み込み、意識が破壊されそうだ。深い心の闇に住まう死に神が、表に生きる光の少年を蝕む。
「もしも〜し、生きてますか〜」
流れていた夢の光景の向こうから光が射したとき、眼を開けるとそこには望んだ光がそこにはあった。キョトンとしていた顔が急に赤くなり、少しだけ顔の間を空けた。
「………何かようか?」
「え!えっ…えとね、ここは働かざるもの食うべからずっていって、食べたからには家のこと手伝いして」
「そうだったのか…。何をすれば?」
「な…なら、私に付いて来て」
何故照れているのか全くわかりはしないが、付いて来てと言われれば後ろを付いていくしかない。
ただ、一つ感じたのは後ろ髪が急に綺麗に見え、手がそれに向かってそして髪を触った。背までにも長く伸びた髪の毛が、陽の光の輝きを受け止めて、キラキラと吸収した光を放出する。
「ど…どうしたの?」
歩みを止めた彼女は髪を触られて後ろを向こうとするが、見つめられる視線が嫌で髪を触られながら心の中の異変を必死に抑えていた。
戦いがなければただの子供となりはてる少年は血生臭さと、殺戮に汚れた手を頭に焼き付けている。浴びた血は身体に染み込み、死者の呪いに身を縛られている。
迎入れたのは死に神を飼う軍の上級兵で、手錠と足枷で動きを奪い捕らえた。
血の雨を浴びた後は、暗く閉ざされた闇の牢獄。蝋燭の灯さえない監獄。わかるのは広さと、ドアが閉まっている位置のみ。この闇が死に神を育てる養気としているのだろう。
次第に闇は濃くなり、自らの意思を飲み込み、意識が破壊されそうだ。深い心の闇に住まう死に神が、表に生きる光の少年を蝕む。
「もしも〜し、生きてますか〜」
流れていた夢の光景の向こうから光が射したとき、眼を開けるとそこには望んだ光がそこにはあった。キョトンとしていた顔が急に赤くなり、少しだけ顔の間を空けた。
「………何かようか?」
「え!えっ…えとね、ここは働かざるもの食うべからずっていって、食べたからには家のこと手伝いして」
「そうだったのか…。何をすれば?」
「な…なら、私に付いて来て」
何故照れているのか全くわかりはしないが、付いて来てと言われれば後ろを付いていくしかない。
ただ、一つ感じたのは後ろ髪が急に綺麗に見え、手がそれに向かってそして髪を触った。背までにも長く伸びた髪の毛が、陽の光の輝きを受け止めて、キラキラと吸収した光を放出する。
「ど…どうしたの?」
歩みを止めた彼女は髪を触られて後ろを向こうとするが、見つめられる視線が嫌で髪を触られながら心の中の異変を必死に抑えていた。

