なんでこんな所を歩いているのか?人の気配などまるでなく、ようやく馴れた暗闇の中を必死に進んでいる。

いつになったら光は射すのだ?このまま、ずっと進み続けるのだろうか?果てなき道をこの…まま………。



力尽きたか、身体の重みに逆らうことは出来ず、深樹の中で倒れた。朝なのか夜なのかもわからないほど陽の光は森に遮られ、屍のように動かなくなった。

次第に心臓音が弱まり、全ての音が周りから消えた。風の音も、虫の泣き声すらも。




俺は死んだのか…?何も見えない…。聞こえない…。だが…、こんな死に方も悪くないか。俺が俺のままでいられたのだから、未練もない。


さようならだ…、世界よ…